ご案内
しっかりとした戸締りを行うのは当然として、防犯に大きな効果が望めるのは地域のコミュニティーがどれだけ生きているか、ということにある。
電話をするのと同じ感覚で、パソコンを使ってさまざまな人とコミュニケーションを交わせるのである。
店頭に並んでいるパソコンの半数が、パソコン通信に必要な装置をあらかじめ組み込んでいるというのも、考えてみれば驚きだ。
数年前までは考えられなかったことである。
パソコン通信とはそもそも何なのか、ここではもう少し詳しく説明してみることにしよう。
パソコン通信を行うには、まず最初にパソコン通信を運営している通信局(これをネットという)に加入しなければならない。
日本には、次ページの表のようなネットが存在するが、このうちニフティサーブが現在のところ日本一の会員数を誇っている。
たとえば、ニフティサーブに加入するためには、そこに問い合わせて申し込みをする。
すると、あなた宛に「利用者ID」と「パスワード」が郵送される。
この二つは、パソコン通信のネットワークを利用するための「鍵」のようなものだ(詳しくは後ほど説明する)。
プレインストールマシンを購入した場合、すぐにネットが利用できるようにするための「仮の鍵」を無料で提供していることが多い。
詳しくは、パソコンに添付されているネットの小冊子を参照してほしい。
さて、これで下準備が整ったので、次にモデムと通信ソフトを用意しよう。
モデムは、パソコンと電話とをつなげるための仲立ちとなる装置だ。
モデムの両端のうち、片方をパソコンに接続して、もう片方を電話の端子に接続する。
これで、セッティング(ニフティ・マネージャを使った場合)は完了だ。
あとは、通信ソフトを起動して、ネットが提供している電話番号に続いて、先ほどの利用者IDとパスワードを入力すればよい。
これが「鍵」となり、ネットの扉が開いて、あなたのパソコンは、そのネットに無事入り込んだことになる。
利用者IDとパスワードは、早い話、銀行の口座番号と暗証番号のようなもの。
間違えると、ネットに入り込むことができない。
これは、あなたに成りすました他人が、ネットに入り込むことを防ぐためのセキュリティ機能だ。
ネットに接続すると、メニューが表示される。
これが、そのネットが提供してくれるサービスだ。
この中の「電子メール」を選択すると、第1章で解説したような電話回線経由によるデータの受け渡しやメッセージのやりとりなどが行えるようになる。
もちろん、パソコン通信にはこれ以外にもさまざまなサービスがある。
たとえば、「掲示板」を選択すれば、このネットに参加している不特定多数の人にメッセージを送ることができる。
いわゆる、「○○買います、××売ります」といった掲示板だ。
あるいは、「ニュース」を選択すると、今日の新聞のトップ記事の速報を閲覧したり、過去の記事を調べたりすることができる。
「ショッピング」を選択すると、あなたのパソコンの画面を使って、チケットの予約やお中元ギフトなどの購入(カタログショッピングのようなもの)も行える。
特にユニークなのは、「フォーラム」だ。
これは、愛好会(サークル)のようなもので、たとえば、「園芸」や「動物」「旅行」など、さまざまなテーマを持ったサークルがたくさん存在する。
このうち「園芸」のフォーラムに入り込んで、「○○の花の育て方がわからない」といった質問をパソコンの画面から投げかけると、このサークルに入っている面識のない全国の会員から、さまざまな意見や対策などが返ってくる。
こんな、仮想愛好会がフォーラムである。
パソコン通信は、正直なところ人によって好き嫌いが激しい。
のめり込む人は一日に数時間も利用するし、煩わしい人はちょっと使ってみただけで辞めてしまう。
ニフティサーブのようなネットでは、お試し期間というのがあって、ある程度は無料でこのサービスを利用できるようになっている。
実際に一度使ってみてから、その先、継続するかどうかを判断してほしい。
ただ、筆者の意見としては、できるだけ活用してもらいたい。
その理由の第一が、電子メールだ。
パソコン通信の利用には「NTTの通話料金十サービス料」という料金がかかる。
だが、第1章でとりあげた「東京―名古屋」間での電子メールの場合、上表でおわかりのように、電話やFAXなどでやりとりするよりも、はるかに値段が安いのだ。
第二の理由は、ソフトのバージョンアップにある。
市販されているソフトに致命的なバグがあった場合、メーカーがバグを修正するためのプログラム(これをアップデートープログラムという)をパソコン通信で無料で配布しているからだ。
また、プリンタドライバの最新版のプログラムも、同様に、パソコン通信で無料配布されている。
つまり、パソコン通信に入っていないと、こうした情報を入手することが極めて困難になってしまうのだ。
バージョンアップのような大幅な修正の場合は、登録ユーザーにお知らせのハガキが送られるが、細かな修正に対しては、何の通知もない。
第三の理由は、パソコン通信に入っていると、フリーソフトとかシェアウェアソフトと呼ばれるソフトを人手することができるからだ。
フリーソフトは、個人的な自作のプログラムであることが多く、その作者が金銭的な諸権利を放棄したソフトを指す。
もう一方のシェアウェアソフトは、とりあえずは無料で提供するけれども、ある程度の試用期間が過ぎたら、所定の代金(数百円から数千円)を払わなければならないソフトだ。
どちらも、市販ソフト顔負けのものや、「かゆいところに手が届く」ような便利なものが多数あるので、パソコンに慣れた方は、これらのソフトを是非とも使ってほしい。
特に「LHA」と呼ばれるソフトは、電子メールを行う人には必須のソフトである。
最後に、モデムについて補足しておこう。
モデムには、300bpSから28800bpSまでの種類があるが、現在主流になっているモデムは、14400bpSと28800bpSの二種類だ。
bpSとは、通信のスピード、つまり一秒間に何バイトのデータを送信することができるかを数値で示したものである。
14400bpSの場合は、一秒間に14400ビット(=九〇〇文字)のメッセージやデータを電話回線を使って送ることができることになる。
もちろん、この数値が高いほど、送信スピードが速い。
パソコン通信を行う場合、この送信スピードが重要な意味を持つ。
たとえば、ニフティサーブの場合は、接続時の電話番号によって回線のスピードを変えており、スピードに応じて、料金体系を201ページの表のように設定している。
ここでおわかりのように、14400bpSと28800bpSとでは、同じ料金になっているのだ。
つまり、同じ料金を払うのなら、二倍のスピードを誇る28800bpSの方が得であることが明白である(通信時間が約二分の一に短縮されるから)。
また、次に説明するインターネットは、パソコン通信よりも高速な送信スピードが求められるので、14400bpSでは力不足となる。
つまり、これからパソコン通信を始める人は、28800bpSのモデムを買った方が断然有利なわけだ。
また、FAXモデムと呼ばれる種類のモデムを購入すると、パソコン通信だけでなく、FAXとして利用することもできるようになる。
とはいっても、FAX機器のように送りたい原稿の用紙を実際に差し込むわけではない。
たとえば、ワープロソフトで文書を人力し、この文書をワープロソフトの画面から、直接FAXすればよいのだ。
もちろん、用紙に印刷する必要もない。
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